2025年11月30日、つなぐワークと熊谷夜間救急動物病院の共同主催(後援:一般社団法人 日本獣医救急集中治療学会)による「夜間動物病院合同説明会」が開催されました。 夜間救急という分野に特化したこのイベントには、現役の獣医師・愛玩動物看護師、そして学生の皆様にご参加いただきました。
「夜間救急って、実際のところどうなの?」 「スキルがないと働けない?」 「体力的についていけるか不安…」
そんな疑問や不安を抱えていた参加者たちが、説明会を通してどのように意識が変化したのか。アンケート結果から見えてきた「夜間診療の今」をレポートします。
1. 参加者の満足度は驚異的!「大満足」の声が続出
まずは、イベント全体の満足度についてです。アンケート回答者のうち、**約8割の方が「大満足」、残る2割の方も「満足」**と回答し、不満という回答はゼロでした。
▼参加者の声
「夜間診療について詳しく知ることができ、同時に複数の病院を比較しながら知っていくことができた」(動物看護学生) 「現役で働いている方から病院で働くことの話を聞けて、就職についての不安が少しなくなった」(動物看護学生) 「救急の生のお話を聞ける機会はほとんどなかったので、大変貴重でした」(現役獣医師)
普段なかなか実態が見えにくい「夜間救急」だからこそ、現場のスタッフと直接話し、複数の病院を一度に比較できる機会が非常に喜ばれました。
2. 劇的変化!参加前後で変わる「夜間救急」のイメージ
今回のアンケートで最も注目すべきは、「参加前のイメージ」と「参加後のイメージ」のギャップです。多くの参加者が、良い意味で期待を裏切られる結果となりました。
Before:参加前のイメージ
多くの人が抱いていたのは、やはり「ハードルが高い」というイメージでした。
- 「精神的にも肉体的にも大変そう」
- 「怖いピリピリした現場で、怖い先生が多い印象」
- 「元々の技術や知識がある人が行くところ(新卒には無理)※新卒から募集をしている病院もあった。」
After:参加後のイメージ
しかし、各病院の説明を聞いた後、そのイメージは一変しました。
- 雰囲気の変化:
「フレンドリーで優しい先生たちだった」 「アットホームな所や、チームで支え合う所もあり、イメージが重いものから少し軽くなった」 - 教育体制への安心感:
「未経験でもそこまで敷居が高くないことが分かり安心した」 「どの病院さんも教育をしっかりと行っているというお話を聞き、安心して挑戦できると感じた」 - 働き方の発見:
「休みが多いのでワークライフバランスが良いのかもしれないと感じた」 「思っていたよりフラットで効率的に働ける」
「高度なスキル完成者しか受け入れない」のではなく、**「教育体制が整っており、チームで支え合う環境がある」**という事実は、多くの参加者にとって大きな発見だったようです。
3. 現場が語る「夜間病院で働くメリット」とは?
アンケートでは、夜間病院で働くことの具体的なメリットについても多くの意見が挙がりました。
- 圧倒的な成長スピード
「多様な症例に出会える」 「臨床経験が日中よりも積める・経験値を積めるスピードが速い」 - 待遇とやりがい
「給料が高い・休みが多い」 「たくさんの命を救うことができる」 「チーム医療を体感できる」
「急性疾患への対応力が身につく」「初期対応の迅速さが身につく」といったスキルアップ面はもちろん、「給与面が良い」「拘束時間が短い(シフト制)」といった待遇面でのメリットを感じた方も多くいました。
4. 正直な不安要素…「体力」と「ライフイベント」
一方で、働く上での懸念点についてもリアルな声が寄せられています。
- 「体力が続くか、生活リズムが合うか不安」
- 「妊娠・出産などのライフイベントとの両立」
- 「緊急の症例についていけるか(フリーズしてしまわないか)」
これらは夜間勤務特有の課題です。しかし、今回の説明会で**「休みが少し多くて、忙しさを気にしていたが意外と大丈夫かもしれない」「シフトの融通がきく」**といった側面を知り、不安が解消されたという声もありました。ご自身のライフステージや体力に合わせて、各病院の制度を確認することが重要です。
まとめ:夜間救急は「挑戦しやすい」場所へ変わりつつある
今回の合同説明会では、夜間動物病院がかつての「個人の力量頼みの厳しい現場」から、**「組織的な教育とチーム医療で支える現場」**へと進化している様子がうかがえました。
「自分にはまだ早いかも…」と迷っている獣医師・動物看護師、そして学生の皆さん。 まずは一度、説明会や見学に参加し、その目で「今の夜間救急」を確かめてみませんか? きっと、新しいキャリアの可能性が見つかるはずです。