エムズ動物病院 院長
舛重 尚久先生

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スタッフが能力を発揮できる環境整備が院長の仕事
理想の医療のために、人とモノに投資を惜しまない
職場のスタッフとは家族以上に長い時間を過ごす
誰とどんな環境で働くかにこだわるべき
職場で過ごす時間は、寝る時間を除けば家族と一緒に過ごす時間よりも長い。そう考えると、一緒に働く仲間、働く環境というのは言うまでもなく重要です。就職や転職の際に教育制度や医療設備を重要視する気持ちもわかりますが、私の知る限り辞める原因の多くは人間関係だったり雇用条件だったり。だから私はそれに不満を持たない環境を整備しようと考えました。
当院は退職するスタッフが開業以来ほぼいないのですが、これは我ながら嬉しく、自慢できるポイントです。育休を取った方も戻ってきてくれる。現在は5人が子育て中で、1人が育休を取っています。有給休暇は好き勝手に取ってねスタイルにしていたり、経営労務診断適合企業資格を取得するなど環境整備をすすめることで、スタッフの満足度、定着度が上がり、結果として良いサービス、パフォーマンスが発揮できる好循環ができていると思います。
ちなみにこれは当院っぽいちょっとした制度なんですが、「夜に用事があるなら早上がりOK」というものがあります。夜に用事があることってそんなに多くないにも関わらず、用事がある日に限って仕事が立て込んでしまう、というのはあるあるだと思います。楽しみにしていた食事会などに遅れると結構テンション下がっちゃいますよね。私は飲み会が好きなので、そういう仕事以外のイベントも楽しんでほしい、という感覚が強いんです。
妥協しない医療を、忙しい中で提供する
相反するテーマを実現することが喜びに
当院は予約診療制ではなく、受付順番制なんです。なので時間帯によっては飼い主さんが10人くらい並んでしまう。だけど、極力待たせたくはない。そんな時は「面白くなってきた!」とゾクゾクします(笑)。
どうやって納得・満足いただける治療を行いながらもお待たせせずに診療を進めるか。答えはシンプルで、「妥協しない医療を、スピーディーに、提供する」。どうやって?という話なんですが、医療機器をケチらず導入して、スタッフをしっかり確保する。経営する側としてお金はかかりますが、これが全てです。
例えば、当院には診察室4部屋全てに最新のエコーが設置されております。その他眼科検査器具や耳鏡など複数台あり、各診察室に小さな病院レベルで医療機器を配置し、すぐにどんな検査でもできる体制が整っております。その過程で、スタッフが必要と判断した機器・資材は積極的に導入しております。また、スタッフ数が多いからこそ、少し前に述べた「夜に用事があるなら早上がりOK」制度の実現や有給休暇の自由取得(何連休でも可)が可能になっています。病院としては医療機器の購入やスタッフの雇用にお金はかかりますが、診療の理想形を追求するためには必要な経費だと考えています。
診療がスムーズに回るためのもう一つの秘密は、看護師の多さと、その仕事の割り振りです。動物看護資格が国家資格化されて動物看護師が担当できる範囲が増えましたが、当院の動物看護師は問診、許されている範囲での採血や検査・飼い主様への説明までなんでも行ってくれます。そうすると獣医師は獣医師だからこそできることに注力できるし、看護師は自分でできる範囲が広がるので皆がやりがいをより感じられるようになります。
飼い主様に納得、満足いただきながら、いかに件数とクオリティのバランスを保てるか、これらの両立を考え受付から診療、会計に至るまで徹底的に高効率化している病院は全国的にもなかなかないと自負しております。
見学・実習などいつでもお越しください!
私が大学生の頃
学生時代はバンドとお酒ばかりでした。アウトドアも好きでキャンプや温泉、旅行、スキーetc。基本的に遊んでばかりの学生時代でした。

お仕事中の一コマ
業務効率化を徹底、どれだけ混雑していても待ち時間の短縮、検査や飼い主への説明は抜かりないです。そのための設備投資や人への投資も積極的に進めております。

休日の一コマ
趣味は犬の散歩とクレー射撃です。最近子供が生まれたので子供との時間も作るようにしてます。

PROFILE
日本獣医生命科学大学を卒業後、埼玉県の動物病院で3年修行、その後関東の動物病院グループの立ち上げに参加し企業病院の経営手法を学ぶ。一時は小動物臨床を辞めることも考えたが最終的に福岡で開業。今までの経験を活かし病院規模を一気に拡大。IT関連の会社も経営しつつ医療・設備・技術など常に新しいコト・モノを取り入れるよう日々アンテナを張っている。経営労務診断適合企業(ホワイト企業)の認定を受け、看護師の求人倍率は例年20倍、3年間で離職率0を達成。高度にIT化を進めた病院は全国から多数視察に来るほどに成長。