【院長先生に聞いてみた】白永 伸行先生 シラナガ動物病院(山口県周南市)院長
飼い主さんの「ありがとう」を疑おう
臨床現場では「ありがとう」と言われる機会が多くあります。しかし、飼い主さんは「本当はこうして欲しかった」という言葉にならない本音を抱えていても、連れてきたその子の診察に不利益があるのかもしれないと忖度されることがあります。とりわけ獣医師はこの「ありがとう」に加えて、「先生」という言葉まで言ってもらえるので陶酔して勘違いしやすい。勘違いが続くとやりやすい居心地に流されて、臨床に向き合う姿勢や症例へのツメが甘くなりがちです。
「俺はこれでいいんだ」と思うのはまだ早い。セルフチェックは自分一人で行うのは難しい
開業医が理不尽な飼い主や難症例に遭遇して「俺はこれでいいんだ」と歪な対応をする場面をまれに目にします。ただ、自分のことを正しく評価するのは非常に難しい。ではどうしたら良いか。それは、自分の考えが偏っていないか常にセルフチェックすること。例えば、先輩に症例検討したり、学会に行って他人の考えを吸収したりすることで公平な視野を持ち続けること。この業界には素晴らしい人格者の先輩がたくさんいるので、若い時こそ様々な人と出会っておくべきです。当院が様々な先生方とのご飯会をセッティングするのもそういう理由からです。
今、あえて地方のジェネラリストからの開業、小さくてもいい、人に使われるな。
当院は独立希望の獣医師を歓迎してますが、それは町のかかりつけの動物病院がその地域の医療を通じて地域貢献できると考えているから。開業することで自由度と裁量を持って仕事に打ち込むことができます。将来地域に役立てる開業医を目指す方へ最後に一言。当院で一緒に臨床に打ち込みませんか?
私が大学生の頃
大学6年生の時に当時飼っていた猫ちゃんと。この顔を見てください。私の実直な性格が出ちゃっています。はい、すいません。
こちらも大学6年生の時のもの。当時と今のギャップがありすぎると言われます。
お仕事中の一コマ
ホワイトボードを使って説明した方が飼い主さんの理解が深まり、毎回書くことで自分の知識や要点が整理され、プレゼン力も上がってくるなど、メリットが大きいです。
休日の一コマ
当院は「レノファ山口FC」のスポンサー。日本で一番早くサッカースタジアムの広告スポンサーになった動物病院です(白永院長調べ)。ホームもアウェーの試合も見に行きます!
PROFILE
山口大学卒業後、岡山県、東京都、山口県の動物病院での勤務を経た後に開業。現山口県獣医師会副会長、JAMLAS(日本獣医倫理研究会)会長、JAHA(日本動物病院協会)西日本地区ディレクター、NPO法人ケダマの会(動物愛護団体)副理事長を務める。漫画・プロレス・鉄道に明るい。地元AMラジオ番組のスポンサー。「ジョジョの奇妙な冒険」の大ファン(いわゆるジョジョラー)。
プロフィール
名前 | 白永 伸行 |
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病院名 | シラナガ動物病院 |
職種 | 獣医師 |
出身校 | 山口大学 |