【院長先生に聞いてみた】廣間 純四郎先生 みなみ野動物病院(東京都八王子市)院長

【院長先生に聞いてみた】廣間 純四郎先生 みなみ野動物病院(東京都八王子市)院長

10年間以上、休みはほぼ祝日だけだった

働き始めて3年目の頃はメインで務める動物病院と、ホテルや入院の患者などの世話をするサブの動物病院の「1日2軒勤務制」で働いていました。メインで務める動物病院には週6日間働かせてくださいとお願いして働き、週1日の休みはサブの動物病院で勤務するので、週7日勤務でした。 その生活から2年ほど経った後に開業したのですが、たまたま大学病院へ送った症例の手術を現場で見学させてもらったところ、医療のレベルの高さに驚愕し、「学ばないとマズイ」と思い、大学病院の放射線科に研修生として週1日学びに行っていました。開業した病院では水曜日と祝日が自分の休みでしたが、水曜日は大学病院へ行くので実質的には休みはほぼ祝日だけでした。当時の大学病院は良い意味で学びが濃く、8:30〜24:00、遅いと翌朝6:00まで学ばせていただいていました。合計10年間もの間通えたのは、学んだことを自分の病院へすぐにフィードバックすることができ、成長を実感できたからだと思います。「大学病院へ行かないと自分はそれ以上の成長はない」という感覚もありましたね。

自分の強みを作ろうと思うと、皆と同じ努力じゃ足りない

活躍している先生方は、どの先生も例外なく圧倒的に努力をされています。100人に1人、いや、1000人に1人くらいの努力をされている。これは私の代だけではなく、これからの世代が活躍するにあたっても同じだと思います。ただ、若干私の感覚の時代錯誤を感じつつ率直にお話しをすると、今の時代は良い意味で守られているので、それ以上努力しないことも社会的に許容されている。これは一見すると良いことのように思いますが、見る角度を変えると実は恐ろしい。自分が40歳、50歳になった時に、スキルがないと下の世代からの突き上げを受け自分の居場所がなくなりかねないのです。人生には努力がしやすいタイミングがあり、それは20代から30代。それ以上になると、家族の問題や自分の親ならびに自分の健康問題など、様々な障壁が出てきやすい。だからこそ若い方には、休みの日は二次診療施設に研修に行くなどの努力をし、その努力で得た技術貯金で将来を長く楽しめるようにして欲しいと思うのです。 当院は比較的設備が整っており、専門外来ならびに教育制度も充実していると言われますが、当院に来たら勝手にぐんぐん成長できると思ったらそんなことは決してありません。これは他院でも同じことだと思いますが、「成長させてもらおう」ではなく、「自分は勝手にスキルを盗んで、成長してやるんだ!」「自宅に帰ってからも勉強するぞ!」くらいの気概が必要です。

無理な働き方をせずに、成長させる環境を作る

獣医師も愛玩動物看護師も、人と動物を幸せにする素晴らしい仕事です。だからこそ長く続けて欲しい。そこで当院では、予約制や指名制を導入したり、診察時間を短縮したりして働く環境を整備することと同時に、専門外来の先生方にセミナーを開催してもらいスキル向上の機会も作っています。「色んなことができる+得意分野がある」状態をスタッフには目指してもらっていますが、その方がやりがいの面でも経済的な面でもメリットが大きいと思います。私は子供が2人いて家族の大切さを日々実感しますが、人生は動物病院での勤務だけではつまらない。いろんなコミュニティに参加して、思いも寄らない体験をするのが人生の醍醐味だと思います。だからこそ、今努力してより良い人生を歩もうではありませんか。

私が大学生の頃

大学時代は、ドラマの影響をうけラグビー部に所属。運動音痴の自分でしたが、勉強しないで練習ばかり。このラグビーに打ち込んだ4年間は、今も大切な思い出です。また、初めてペットを飼ったのも大学時代!色々学びました!

お仕事中の一コマ

数年前に手術室を拡張し、空間にゆとりを持って手術を行えるようになりました。外科手術全般に対応しますが、特に整形外科はやっていて楽しいです。

休日の一コマ

家族と過ごす休日

休みの日はほとんど家族と一緒にいて、正直、癒されるというよりは子供の相手でとても疲れます。それでも、2人の子供達はめちゃくちゃ可愛いくて。お酒と子供が自分の精神安定剤です。(最近購入したPS5も奮闘中)

PROFILE

麻布大学卒業後、数年間の勤務医としての勤務を経てみなみ野動物病院を開院。開院2年目から週に1日のペースで麻布大学放射線科の研修生として画像診断ならびに外科を約10年間学ぶ。日本小動物整形外科協会 理事。好きな食べ物は生牡蠣。

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