2024.09.20 コラム記事

女性獣医師のキャリアプラン|働き方の多様性と最新採用情報の紹介

女性獣医師のキャリアプラン|働き方の多様性と最新採用情報の紹介

女性獣医師の皆さまは

「結婚・出産をしても獣医師を続けられるだろうか」

「女性獣医師としてどのようにキャリアを積めばいいのだろう」

「将来を考えてどんな準備をしておくべきか…」

など、自身のキャリアについてこのように考えたことはありませんか?

女性獣医師は「結婚・出産・子育て」などのライフステージが変わることで、キャリアを中断しなければならないケースが少なくありません。志をもち獣医師になったからこそ自身のキャリアをどう築いていけば良いか悩んでしまうことも多いのではないでしょうか。

本記事では、女性獣医師のキャリアプランや働き方の多様性、そして最新の採用情報についてご紹介します。ぜひ最後までお読みいただき、今後のキャリア形成にお役立てください。

日本における女性獣医師の割合

近年、獣医療の世界において女性の活躍が目覚ましく、獣医事に従事する女性獣医師の割合が増加しています。現在、獣医師全体の約4割を女性が占めており、特に20代から40代の年齢層では、その割合が約半数にまで達しています。この傾向は年々高まっており、10年前と比較すると女性獣医師の数は1.4倍にも増加しました。

さらに注目すべきは、現在の獣医学生の過半数が女性であるという事実です。このことから、将来的には獣医療分野における女性の割合がさらに高まることが予想されます。

獣医療分野において女性獣医師たちが果たす役割の重要性は日々高まっていると言えるでしょう。

女性獣医師のキャリア形成における課題

女性獣医師がキャリアを形成する上で、いくつかの課題が存在します。

  • ワークライフバランスの難しさ
  • 長時間労働や不規則な勤務体制
  • 結婚・出産・育児との両立

女性全員に当てはまるわけではありませんが、男性と比較するとこれらの課題が獣医師として長く活躍する上でハードルとなる割合は高いでしょう。

女性獣医師が職場を選ぶ時のポイント

女性獣医師がキャリアを継続し充実した獣医師生活を送るためには、将来を見据えた職場環境を選ぶことが大切です。昨今では女性が働きやすい環境作りのために、多くのサポート制度を設けている病院が多くあります。各病院の採用サイトにも女性獣医師に向けた専用ページが作られているほどです。

こちらでは女性獣医師が職場を選ぶ際のポイントを紹介していきます。

産休・育休取得実績がある動物病院

結婚や出産を考えている女性獣医師にとって、産休・育休の取得実績の有無は病院選びにおいて重要なポイントではないでしょうか。実際に制度を利用した先輩獣医師がいれば、体験談を聞くこともできますし、周りの理解を得やすい傾向にあります。また、お休みに入るときの引継ぎや書類の手続き、復職までをスムーズな流れで行えるでしょう。

時短勤務期間が長い動物病院

育児期間中は従業員からの申し出があれば、1日の所定労働時間を6時間とすることが法律で決められています。法律上は「子が3歳に達するまで」となっていますが、育児期間の設定は企業によりさまざまです。中には子が中学校卒業までの期間と設定している病院もあるそうです。時短勤務期間が長い方が、ワークライフバランスを保ちやすく、結果として長期的なキャリア継続が可能になります。

獣医師が複数在籍している動物病院

さまざまな制度を導入していても、実際には「代わりの獣医がいない」という状況では制度の活用も困難です。複数の獣医師が在籍している病院のほうが、シフトの調整や業務の分担がしやすい傾向にあります。多様な働き方の実現には、複数の獣医師が在籍している規模の大きな病院を選択するほうが賢明だと言えるでしょう。

働き方の選択肢について

近年時代の変化とともに獣医師のキャリアパスは多様化しています。こちらでは女性獣医師の働き方の選択肢とポイントをご紹介します。

臨床を続ける

女性獣医師が働きやすい職場づくりに取り組んでいる動物病院は数多く存在しています。制度が整った病院を選択することで、ライフステージに合わせた働き方を実現することが可能になるでしょう。

また、予防専門病院など比較的緊急性の高くない病院での勤務は、心理的負担が少なく、安定したキャリアの継続が望めます。総合診療を行う病院でも時間に制限のある人やブランクのある獣医師を対象に「予防専門医」の募集を行っている病院もあります。情報をうまくキャッチし、自身のキャリアを形成していけると良いですね。

フリーランスとして働く

女性獣医師がキャリアを継続し長く活躍する手段として、勤務医のほかに専門性を身に付けフリーランスとして活動する選択肢があります。近年では複数の動物病院でシフトを組んだり、オンラインで診療相談を受けたりと、働き方の幅が広がっています。

フリーランスとして働くためには、人脈や法令知識が本来必要ですがフリーランス獣医師の活動を支援するサービスもいくつか立ち上げられています。自身の獣医療スキルの習得は怠らず、サポートを活用しフリーランスとして活動するのも一つの手段です。

臨床以外の職種で働く

獣医師の資格や知識を活かし、臨床以外の分野で活躍する道もあります。例えば、以下のような職種が挙げられます。

  • 製薬会社や医療機器メーカーでの研究開発職
  • 公務員(保健所や食品衛生監視員など)
  • 大学や研究機関での研究職
  • 動物関連企業でのマーケティングや企画職

これらの職種では、獣医師としての専門知識を活かしつつ、異なる角度から動物医療に貢献できます。職種は変わりますが今までの経験を活かし活躍できるでしょう。

まとめ

女性獣医師のキャリアプランは、女性獣医師の割合増加の影響もあり多様化してきています。重要なのは、自分自身のキャリアビジョンを明確にし、それに合った環境を選ぶことです。産休・育休制度や時短勤務など、ワークライフバランスを支援する体制が整っている職場を選ぶことで、長期的なキャリア継続が可能になるでしょう。

女性獣医師の皆さまには、自身の価値観や目標に合わせて、柔軟にキャリアを構築していただきたいと願います。そして、獣医療界全体が多様な働き方を受け入れ、支援する体制を整えていくことが、今後ますます重要になってくるでしょう。

キャリアプランを考える際には、ぜひこの記事を参考にしていただき、自分らしい道を見つけていただければ幸いです。

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