現役獣医師に聞きました!就職活動のアドバイスについて

現役獣医師に聞きました!就職活動のアドバイスについて

関東出身者が関西の動物病院へ就職を決めた背景

就職活動を行う上で「勤務地」について考慮することは、とても大切です。

しかし、自分のやりたいことができそうな病院であったり、馴染めそうな職場環境であるにも関わらず「遠方だから」という理由で就職先の選択肢から外すことは、勿体ないです。

今回は大阪府北摂地域に3つのグループ病院を構える、動物メディカルセンターの上田獣医師に「これまでの経緯」「就職活動について」のインタビューを行いました。

上田獣医師は関東出身ですが、大阪の動物メディカルセンターで働くことをご決断されました。入社して10年を経過した今、当時の就職活動を振り返っていただき、詳しいお話をお伺いしました。

なぜ獣医学部に進学をされたのですか?

小さい頃から動物と接する機会が多く、動物が好きでしたので、将来は動物関係の仕事に就きたいと思っていました。動物関係の仕事と言ってもいろいろありますが、唯一知っている職業が獣医師でした。家で飼っている犬を動物病院へ連れていき、獣医師の仕事を見ていたので、自然と獣医師になりたいと思いました。中学・高校と成長していく中で、他の職種を知っても獣医の仕事がしたいと強く思っていたので、進路に関しては迷うことなく獣医学部に進学をしました。

獣医が活躍できる場は他にもあると思いますが、動物病院の獣医師を目指したきっかけはありますか?

職業体験でも動物病院を選択するほど、獣医師の仕事に興味を持っていました。動物全般を広く診ることもいいなと思いましたが、動物病院の現場を知って小動物臨床を希望しました。小学校でもウサギやニワトリを飼っているので、地域の動物と関わる仕事や子ども達と動物のふれあいに携わる教育の仕事や、野生動物と関わる仕事なども考えましたが、まずは動物病院で小動物臨床の知識を身につけようと思いました。

大学ではどのような勉強をされていましたか?

大学の研修室では、獣医放射線学研究室に所属していました。画像診断をメインに研究して、同時に外科も学んでいました。動物病院でお手伝いをしながら、外科手術なども見学させてもらいました。

就職活動では、どんなことを考えて病院を探していましたか?

関東の動物病院に就職を考えていましたが、大学2〜3年生の夏休みなどで見学に行ったりしましたが「行きたい」と思う動物病院がありませんでした。大学5〜6年生になって、本格的に就職先を考えるようになり、関西の先輩がいる病院に見学に行かせてもらいました。就職目的というより、先輩の勤めている病院を見学するくらいの気持ちでしたが、動物メディカルセンターを見たときに惹かれる部分が多くありました。院長しかいないような個人病院ではなく、中間層の獣医師もいる病院の方が教育もしっかりしていると思ったので、規模の大きい病院を探しました。あと大学では、画像診断の研究室に所属していましたが、CTの無い病院を探していました。理由としては、設備に頼らずに診察で病気の進行がどこまで進んでいるかを把握できるようになりたいと思っていたので、動物メディカルセンターに勤めてから数年経ってCTが導入されたので、タイミングが良かったです。

動物メディカルセンターのどのようなところが良いと思いますか?

すべての機器が最新ではなく古い機器もあり、モノを大切にしている動物病院です。あとは院長が麻酔に詳しかったり、腹腔鏡があったりするので、獣医師としての技術は確実に向上できます。自分のやりたいことや勉強したいことに関しても見つけられると思います。

就職を決断されて関西に移住となりましたが、心配事などはありましたか?

大学時代も一人暮らしを経験していたので、生活をする上での心配はありませんでした。しかし、大学を卒業してから就職するまでの期間が短かったので、新生活の準備や物件探しなどができるかどうかの心配はありました。就職してからは、グループ3病院を順番にローテーションしていましたが、住むところも病院周辺に住んでいたので、楽に通勤ができました。

入社して10年目ですが、成長できたところはありますか?

一通りの診察はできるようになりました。専門的な分野でも、CTの撮影・読影などの画像診断は得意ですし、その他に心臓の超音波検査にも挑戦しています。まだまだ勉強することは多いですが、副院長としてのポジションで頑張っています。

外科手術などの分野はどうですか?

外科手術に関しては、一般的な去勢・避妊手術・簡単な脾臓摘出・膀胱切開の結石摘出・椎間板ヘルニア手術などは執刀できますが、得意ではありません。複雑な手術に関しては、院長にお願いをしています。どんどん外科にチャレンジをしていきたいということではなく、得意な分野を責任持ってさせてもらっています。

病院全体で仕事のフォローができる環境が整っていますか?

私自身もすべてのことができるようにならないとは思っておらず、人それぞれに得意・不得意があります。院長は外科が得意ですが、心臓の超音波検査などはあまり得意ではないと聞いたので、代わりに私が診察や検査のフォローをするときもあります。後輩獣医師の指導も、外科に関しての大きなアドバイスはできませんが、基礎的な診察テクニックや検査の進め方なども、当院の獣医師として大きく成長ができるようにフォローの体制を整えています。

どんな人が動物メディカルセンターに向いていますか?

グループで3病院あるのでそれぞれの忙しさは異なりますが、診察デビューを早くしたい、実践をすぐにしたいという人は向いていると思います。入社してから半年以内には指導する獣医師と一緒に診察に入ってもらうので、他院と比べても早く実践ができます。院長が整形外科を得意としているので、整形の勉強や画像診断でもCTなどの設備が整っているので、そういった分野をやりたい人は向いている病院だと思います。教育指導も指導の獣医師を固定するのではなく、その日の出勤が一緒になった獣医師の診察を見たり、技術を見たりして習得してもらいます。獣医師が集まって行う勉強会も月に1回くらいの頻度で開催していけたらと考えているので、それぞれの獣医師がしっかり教えてくれる環境です。

Profile

氏名上田良輔
病院名動物メディカルセンター
職種獣医師
出身校麻布大学
所属学会日本動物病院協会(JAHA)
日本獣医画像診断学会
保有資格Hill’s Nutrition Seminar CERTIFICATE OF ATTENDANCE
WESTERN VETERINARY CONFERENCE (General and Oncologic Surgery)
WESTERN VETERINARY CONFERENCE (Neurosurgery)
AOVET Course – Principles in Small Animal Fracture Management
骨折治療の基礎から最新治療法の実践的臨床(JAHA)
The Institute of Veterinary Education & Advanced Technology : VSP CT Seminar & Laboratory Program(2003年 iVEAT)
奈良二次診療クリニック獣医師研修

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