北里大学の獣医学部には、獣医学科、動物資源科学科、生物環境科学科の3つの学科があります。それぞれの学科で就職先の傾向が異なります。

・獣医学科
52％と約半数の人が動物病院に就職します。最初から開業する人は少なく、勤務医がほとんどのようです。また、公務員になる人は34％にも及び、食肉衛生、家畜衛生、動物保護などの現場で働いています。
産業動物関連に就職する人は8％、動物園・水族館・競馬関連は3％です。

・動物資源科学科
食品衛生監視員、食品衛生管理者の資格を取得する人が多いことから、食料・飼料・医薬品関連に就職する人が34%にも及びます。
動物資源科学科では獣医師の資格は取得できませんが、家畜の人工授精や機能性食品の開発など、細胞・分子レベルへのアプローチを学んでいます。そのため、生殖補助医療機関や医薬品関連企業などへ就職する人は多いです。不妊治療病院や医療検査などに就職する人も21％います。

そのほか、動物資源科学科では近年公務員の就職率が急上昇中であり、最新のデータ（2022年）では学生数の約１６％に達しています。

・生物環境科学科
生物環境科学科では、野生動物学、動物生態学など、野生動物関連の研究室が充実しています。そのため、最も多い就職先は、動植物の調査や環境分析などに携わる公務員で、24％に及びます。その他、環境コンサルタントや屋上緑化や公園の造成に携わる緑地・環境関連に就職する人も21％います。建設関連で地域環境工学などに携わる人も多く、就職先は多岐にわたります。